http://www.kahoku.co.jp/news/2008/12/20081230t13013.htm 「浮かれた正月不愉快」 解雇の派遣社員が迎える新年
【河北新報社 2008/12/30】
 | 一日、職を探し回り公園で求人誌に目を通す若林区の元製造工場派遣社員の男性は「年を越せるか不安」とため息をつく |
|
「先が見えず、新年を迎えられない」「収入が途絶え、おとそ気分を味わえない」。景気悪化に伴う非正規労働者の大量解雇で、仙台市の派遣社員の多くも雇い止めに遭っている。次の職は見つからない。新年がやってくるのに、晴れやかな気持ちにはなれない。
<おせちは無理>
「正月飾りもおせち料理も無理かもしれない」。太白区の女性(33)は5年間、仙台ニコン(名取市)に派遣社員として勤めていたが、11月に派遣会社から契約を打ち切られた。生産縮小が理由だという。
年金暮らしの両親と祖母の4人で暮らす。毎年正月は自分の給料で食卓をにぎわわせたが、ことしはそれもかなわない。
実家暮らしなので住む所には困らないが、「老いる両親や祖母を見ていると、自分が支えなければならないのにそれができず、ふがいなく思う」と言う。
ハローワーク(公共職業安定所)のパソコン講座の受講を申し込んだ。「社会が悪いと言っても仕方がない。技術を身に付け、職探しをする」と前向きに考えている。
<見切り品買う>
「先が見えない」とため息交じりに話すのは若林区の男性。32歳の独身だ。
11月、宮城県村田町の電子部品製造工場での派遣労働が打ち切りとなった。ハローワークや求人情報誌を頼りに7社の面接を受けたが、すべて不採用だった。
今月25日に振り込まれた11月の月給12万円が最後の収入。アパートの家賃や車のローンを支払うと、3万円ぐらいしか手元に残らない。
正月はアパートで1人で過ごす。食べ物はスーパーの見切り品を買って食いつなぐ。「テレビで正月の浮かれた番組を見ると、不愉快な気持ちになるので見ないようにする」と話す。
泉区の派遣社員男性(39)は静岡県磐田市の自動車工場での雇用を打ち切られ、19日、故郷の仙台に戻った。父と妹夫婦らの住む実家に身を寄せている。自分の部屋はなく、リビングのソファで寝起きしている。家族にもいい顔をされず、「できるだけ外に出ている」と言う。
解雇された労働者の生活を援助する公的な就職安定資金融資を受け、1日でも早く家を出て自活したいと考えている。
「元旦までに一人暮らしができれば、コンビニエンスストアでおせちを買ってテレビを見て、ささやかながらも正月を祝いたい」
テーマ:社会問題 - ジャンル:ニュース
- 2008/12/31(水) 00:01:24|
- 派遣切り/派遣村/非正規問題
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0