[ワーキングプア] ブログ村キーワードhttp://www.amakiblog.com/archives/2008/08/09/#001065ワーキングプアの悲惨さと小泉偽改革の罪
【天木直人のブログ 2008/08/09】
小泉偽改革によって格差社会が加速し、ワーキングプアが急速に増えた。
もはやその事を正面から否定できるものはいない。
しかし、ワーキングプアの悲惨さの本質と、それをもたらした小泉新自由主義の真の罪について、ここまで単純、明確に指摘した文章はない。
8月9日の日経新聞経済コラム「大機小機」は言う。
・・・経済的な「欲」ばかりに焦点を当てた政策は、人間の生きがいだけではなく、社会の活力や安全まで奪うおそれがある・・・ワーキング・プアの悲惨さには、低賃金(だけにあるのではない。それ)に加え、強いられる仕事のひどさも影響している。生きがいか、収入か、の選択ではなく、楽しみも誇りも感じられない労働と、その代償として支給される(ものが)最低限の賃金しかないでしかない(という二重の意味の絶望である)ということだ・・・
その通りであると私も思う。
そのコラムは更に次のように続ける
・・・聖域なき改革を大義にした社会保障の削減によって、保護の網の目からこぼれ落ちた母(父)子世帯や高齢単身者にも言える。経済的な貧しさに加え、人間的きずなの維持も困難になり、社会的な関係の中で何とか生きてきた人間が、(今)激しい孤立感に苦しんでいるのだ・・・
そして小泉偽改革の罪を次のように喝破してみせる、
・・・もし、痛みを伴った小泉純一郎元首相の改革の効果が、(その改革の成果ではなく)、景気の循環的回復の結果に過ぎず、国民生活の改善よりも犠牲の方が大きかったとするなら、改革は国民に対する裏切りだったと言える・・・人間ではなく経済合理人を前提にした小泉改革には、社会が求める安心と安定への配慮が欠けていた・・・
この的確な記事を、匿名でしかかけないところに、大手新聞の限界を見る。
【↓追記↓で2008/08/09「大機小機」全文】
日本経済新聞・8月9日
コラム「大機小機」
「支持率二極化の背景を探る」
社会保障の充実に反対する人は、安心や安定が増すと人間は働かなくなるという。失業しても十分な収入が保障されるなら、できるかぎり職に就かず雇用保険で食いつなぐのが人間の性(さが)だというのだ。確かにそうした議論は、人間を金銭的な損得だけで行動する経済合理人だと仮定するなら説得的だ。
しかし、人間の生きる目的はより多くの経済的利益を得るより、少しでも幸福になることだとすれば話は変わる。なぜなら、経済的な「欲」ばかりに焦点を当てた政策では、人間の生きがいだけではなく、社会の活力や安全まで奪われる恐れがあるからだ。
そう考えるとワーキング・プアの悲惨さには、低賃金に加え、強いられる仕事のひどさも影響している。生きがいか収入かの選択ではなく、楽しみも誇りも感じられない労働と、その代償として支給される最低限の賃金しかないからだ。同じことは聖域なき改革を大義にした社会保障の削減によって、保護の網の目からこぽれ落ちた母(父)子世帯や高齢単身者にも言える。経済的な貧しさに加え、人間的なきずなの維持も困難になり、社会的な関係の中で何とか生きてきた人間が激しい孤立感に苦しんでいるのだ。
この八月に誕生した改造内閣の課題は福田康夫首相によれば「安心実現」である。早速検討されているのが「悪化」に転じた景気を救済する経済対策だ。しかし、景気という名のビジネスに対する政策支接が国民生活の安心につながる保証はどこにもない。
少なくとも、二〇〇二年二月以降の回復の経緯を見る限り、果実は企業内に止まり、働く者にも保護される者にも回っていない。もし、激しい痛みを伴った小泉純一郎元首相の改革の効果が緩やかな循環的回復にすぎず、国民生活の改善よりも犠牲の方が大きかったとするなら、改革はある意味で国民に対する裏切りだったと言える。
現状を変える改革の重要性は否定しないが、人間ではなく経済合理人を前提にした小泉改革には、社会が求める安心と安定への配慮が欠けていた。その反省に立ち、小泉改革の転換を目指して福田首相は内閣を改造したのか、それとも旧態依然とした景気対策に政権延命の活路を見いだそうとして改造したのか。いずれとも判別できない国民の迷いが、改造直後における内閣支持率の二極化に現れたのではないだろうか。 (文鳥)
テーマ:社会問題 - ジャンル:ニュース
- 2008/08/17(日) 00:04:15|
- 労働総合
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2
私はいつもこういう「小泉政治が最も悪いのだ!」という論には反論しています。
たかだか5年半でここまで貧困の問題を進行させるだけの力が彼一人にあるとは考えられません。
それ以前の首相はどうだったんでしょうか?消費税を導入したのは竹下登ですし、所得税は1984年に70%が最高税率でしたが、37%までに落ち込んでいるのは1999年、小渕首相の時です。また、フリーターという言葉は、1987年にリクルート社が作ったものです。派遣法についても製造業への派遣が許されたのは小泉内閣中ですが、99年に大幅規制緩和がありました。
今、脱小泉の流れが福田内閣で作られていますが、まったく若者の貧困や労働問題について、対策が打たれていません。
ワーキングプアの問題についてもそうですが、原因は小泉内閣ではないのです。60年以上続く、自民党政治が問題だと考えるほうが適切です。もっといえば、それを許してきた国民全体に問題があるのだと思います。
- 2008/08/17(日) 14:15:15 |
- URL |
- 松本 孝行 #-
- [ 編集]