http://www.news.janjan.jp/living/0907/0907026182/1.php 「派遣村」閉村式で見えた政治家たちの本気度 【JANJAN 2009/07/03】
全国シンポジウムで派遣労働者、困窮者ら厳しい報告相次ぐ さとうしゅういち
2008年12月の日比谷公園での「年越し派遣村」開設から半年。6月28日、年越し派遣村が閉村となりました。それを記念しての「全国シンポジウム」が、墨田区の「リバーサイドホール」で開催され、大雨でしたが500人が参加しました。
広島の「反貧困ネットワーク広島」からも事務局長の秋田弁護士や、失業者の当事者の男性をはじめ、私も含めて10名が参加しました。独立系メーデーの仲間の顔も見えました。
私は、他のイベントや選挙関係の取材で遅れ、菅直人民主党代表代行が挨拶をされている場面からの参加となりました。新聞やTVなどでも既に大きく取り上げられていますので、私が印象に残った点をお伝えします。
■田中康夫の提言に感心、公明党に呆れる
福島みずほ・社民党党首、菅さんの後に小池晃・日本共産党政策委員長が挨拶をされました。
菅さんは、派遣労働問題については「日本の産業の強みは現場で、派遣労働の拡大はそれを失わせる。国際競争力にもマイナス」と、経済界に根強い「国際競争力のために規制強化反対」論を牽制しました。
そして、「衆院選で政権を担わせていただくことになったらこれまで以上に(貧困問題に)取り組みたい」「みなさんのような方の間からどんどん政治に参画する人が出てほしい。今日は候補者募集の場ではありませんが・・・」などと、笑いを誘いました。
小池晃さんは医師でもいらっしゃいます。派遣村では久々に聴診器を握ったそうです。「派遣村は寒かったが心は温まった」と、スタッフらをねぎらう一方で、「派遣村はニューヨークでもパリでもできていない。それは、日本のルールなき経済のあり方を示している」などと、いつもの鋭い「小池節」を披露されました。
また自民党の牧原ひできさん、国民新党の亀井亜紀子さん、新党日本の田中康夫さんからもメッセージがありました。田中康夫代表のメッセージでは「衆院選でのマニフェストに『ベーシックインカム』を盛り込む」というのが印象的でした。彼とは、広島市長選での秋葉市長応援などで何度もご一緒させていただいていますが、その問題提起力にはいつも感心させられます。
参照:
田中康夫代表のベーシック・インカムに関する発言をまとめました。(新党日本)
参照:「女の貧乏なんでやねん」 均等待遇訴える講演
個人に直接給付ですから、麻生政府による景気対策と違い、官僚、企業や土豪的な地域ボスなどによる「中間搾取」がなく、可処分所得の増大が求められているという状況にもマッチしています。
公明党からは何の提言もメッセージすらないのが残念でした。政策がどうであれ、母体となる団体のトップの一声で動く組織票がある余裕なのでしょうか? 最近では児童扶養手当カット凍結に公明党も動いたこともあるのですが・・・残念です。
同党と組んだ頃から自民党も思い切った規制緩和路線に舵を切ったのも偶然ではないでしょう。自民党も公明党の固定票が計算できるので、むちゃくちゃな政策を取りやすかったのです。小泉政権時代でさえ、実は、公明党抜きでは自民党は、2003年総選挙(民主党の比例票が自民党を上回っていた)あたりで政権から転落していたでしょう。そういう事を思い出すとますます公明党に対して腹が立ってきました。
■まだまだ厳しい現状報告
北海道や新潟、さいたま、浜松、我が広島、そして福岡など全国各地の派遣村や「反貧困ネットワーク」から現状報告が行なわれました。
共通しているのは−−−
・医療、住居も含めた支援の必要性。就職活動をいざするにも、お金と住むところがいるということ。
・政府もそれなりに雇用対策をやっているが、年齢制限など条件がまだまだ厳しい。
・行政が本来すべき事を、民間団体がせざるを得なくなっている。
などの指摘でした。
■労組の協力強化したい広島のシェルター
広島からは、マツダを解雇になった46歳の男性が発言しました。彼は、4月いっぱいは寮にいることができましたが、その後はホームレス状態。5月27日に「反貧困ネットワーク広島」が広島駅前で開催した「なんでも相談会」に参加して「地獄に仏」だったのです。
そして、当ネットワークが5月からワンルームマンション(これがそもそも、派遣社員向けの寮だったが)を借りて運営している困窮者向けのシェルター(3部屋)に順番待ちの末、入居できて、今は失業保険を受けながら就職活動をしています。
秋田弁護士からも「本来は、県営住宅や市営住宅などをもっと提供してほしいが、民間でせざるを得ない。労働者福祉協議会に援助を頂いてシェルターを運営している」と、補足がありました。
このシェルターのために、私が所属する自治労広島県本部も組合員からカンパを集め協力しています。(私はネットワークと自治労双方にいる立場です。)
しかし、もっと熱心に協力していれば、もっと多くの部屋を借りることができます。多くの人が助かります。延べ10人の方が6月末現在で利用されたそうです。もっと多くの人が、ここをステップに、次の住居を借りて生活を再建できれば、という思いがします。
「全国区」で今回、シェルターの取り組みが取り上げられたことで、市民活動としてだけでなく、組合の活動としてもこれまで以上に取り組みたいと、気が引き締まりました。特に、公務員には生存権=憲法25条を憲法99条の規定により遵守する義務があるのです。今の制度や政治状況ではそれが十分できないのが残念で、岡山での「野宿生活者を支える会」の炊き出しにも参加させていただいた思いを大事にしたいと思います。
5月27日の反貧困ネットワーク広島による広島駅前地下での相談会。ここを訪れたおかげでホームレス状態を脱することができた人が出ているが、まだまだシェルターは不足。
■これまで以上に熱い夏に
反貧困ネットワーク広島は、7月11日(土)には、海田町での夏祭り「かいた七夕さん」で、雇用・生活相談会を実施します。自動車関連企業関係で外国人の失業者が非常に多い同町ですが、外国人も日本人誰でも大歓迎です。
弁護士による「外国人・日本人みんなのための」 生活・雇用無料相談会
【日時】 7月11日(土)午後3時〜午後8時
【場所】 畝公園・瀬野川河川敷 本部近くの相談テント
【対象】 南米出身者、中国人など外国人および日本人
* ポルトガル語、スペイン語、中国語の通訳は午後3時から午後6時30分まで。
【持参物】 相談内容に必要な文書(契約書、給与明細など)
当日の相談は無料です。相談テントの場所は本部でお尋ねください。
事前問い合わせ先 反貧困ネットワーク広島事務局
弁護士 秋田 智佳子
082−227−8181、090−4890−1579
*第15回 かいた七夕さん 公式サイト
当面の地道な生活支援はもちろん、まだまだ必要です。それに加えて、大枠のシステムを変えて貧困をなくすため、来るべき衆院選での政権交代、そして広島県知事選への取り組み、双方を進めていかねばなりません。熱い夏になりそうです。
テーマ:社会問題 - ジャンル:ニュース
- 2009/07/04(土) 01:43:02|
- 派遣切り/派遣村/非正規問題/パート社員
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