[最低賃金] ブログ村キーワードhttp://ryukyushimpo.jp/news/storyid-166010-storytopic-11.html【社説】最低賃金 引き上げこそ世界基準 【琉球新報】
「はたらけど/はたらけど猶(なお)わが生活(くらし)楽にならざり/ぢつと手を見る」。石川啄木が100年前に書いた詩が、今でも通用する社会はおかしい。
2010年度の最低賃金の引き上げ目安が決まった。全国最低の沖縄、佐賀、長崎、宮崎の4県は、現行629円から10円引き上げとした。最終的に地域の実情を踏まえて地方審議会で正式決定する。
最低賃金制度は、労働者の最低限の生活を保障する安全網だ。雇用を確保しつつ、賃金を底上げする努力を労使と行政の3者に求めたい。
沖縄を含む4県の最低賃金は現在、最も高い東京と比べて、162円の差がある。政府目標の800円とするには、171円の引き上げが必要だ。10円ずつ引き上げても17年かかる。
この水準を下回る賃金で働く労働者は、08年時点で255万人で、全労働者の8・8%を占める。地域別にみると、沖縄は全労働者の約3割が自給800円未満だ。
県内企業のほとんどが中小企業であり、最低賃金さえ払えない企業の割合も全国最下位。無理に引き上げると、企業の競争力を弱め、零細企業は人を減らさざるを得ないという声も聞こえる。
果たしてそうだろうか。目を世界に転じると、日本の労働条件のいびつさが分かる。
国際労働機関(ILO)が調査した101カ国のうち6割に当たる59カ国は、どこで誰が働いても同額の最低賃金を保障する「全国一律最低賃金制」を取り入れている。日本のような地域や産業間で格差はない。
またここ数年、多くの国が最低賃金を大幅に引き上げている。ILO調査によると、日本の最低賃金が月額12万円程度であるのに対し、ベルギー、フランス、オランダは20万円、イギリス、アイルランドは23万円と日本の倍近い。
働いても生活保護相当の収入しか得られないワーキング・プア(働く貧困層)をなくすには、生活できる水準にまで賃金を引き上げるしかない。
最低賃金を引き上げ労働者の生活が安定すれば、消費を刺激する。このため内需が拡大し、地域経済も活性化する。
企業負担は増えるが、労働意欲を高め、労働者の定着、製品やサービスの向上につながるだろう。日本が真の先進国であるなら、最低賃金の引き上げは避けて通れない。
テーマ:社会問題 - ジャンル:ニュース
- 2010/08/09(月) 12:06:05|
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