[日雇い派遣] ブログ村キーワードhttp://www.kanaloco.jp/editorial/entry/entryxiiiaug08082/日雇い派遣 労働者保護の措置は当然
【神奈川新聞 2008/08/04】
厚生労働省の研究会(座長・鎌田耕一東洋大教授)は、
労働者派遣法の改正に向けた報告書をまとめ、
日雇い派遣の原則禁止や違法派遣を受け入れた企業への新たな制裁措置などを盛り込んだ。
同法は
規制緩和の改正を続けてきたが、今回初めて規制強化の方向にかじを切る。不安定な就労状態にある派遣労働者を保護するためには当然の措置だ。厚労省は臨時国会への同法改正案提出を目指しているが、報告書の内容を尊重した改正を期待したい。
労働者派遣業界は同法の
規制緩和を追い風に成長してきた。一九八六年の施行時には、通訳など専門的な十三業務に限って労働者派遣が認められた。その後、九九年に対象業務を原則自由化。二〇〇四年には製造業への派遣も認められ、派遣労働者は〇六年に三百万人を超えた。企業にとっては雇用調整にも役立ち、重宝した。
対象業種の拡大に伴い、特に雇用関係が不安定な
日雇い派遣労働者は、低賃金や契約とは違う業務への派遣など過酷な労働環境が社会問題化している。鎌田座長が会見で
日雇い派遣について「労災などかなり悲惨なケースもあり、禁止以外の選択肢はないと思った」と説明したのは理解できる。
報告書では
日雇い派遣を「三十日以内の期間を定めて雇用するもの」とすることを提言。危険度が高く、安全性が担保できない業務や雇用管理責任が担えない業務を中心に禁止するよう求めた。
さらに、低賃金の一因ともいわれる、派遣会社が得る手数料(マージン)の割合については、派遣元に公開の義務付けを提案。意図的な偽装請負や、派遣先が違法派遣に関与した場合には、派遣先企業が労働者を直接雇用することを義務付ける制度の導入も検討するよう要請した。
性急ともいえる
規制緩和策が結果的に労働環境を悪化させた点を反省し、さまざまな側面から派遣労働者を保護しようとする姿勢は評価できる。課題は研究会の報告書に沿った
労働者派遣法の改正が実現できるかどうかである。
厚労相の諮問機関である
労働政策審議会はこのほど、同法改正についての具体的な議論を再開した。労働側が報告書を評価する姿勢を示したのに対し、経営側の委員からは
日雇い派遣の原則禁止について「問題があるなら指導監督をすればよい。禁止は論理の飛躍だ」と反発が出た。派遣受け入れから直接雇用への転換は、中小企業に悪影響を与える、と指摘している。だが、指導監督の強化だけで違法派遣などの問題が解決するとは思えない。
今後の焦点は、
日雇い派遣を例外的に認める業種の特定だろう。例外を広げれば規制の骨抜きにつながる恐れがある。厚労省は九月中に議論をまとめる方針だが、その行方を注視していきたい。
テーマ:社会問題 - ジャンル:ニュース
- 2008/08/04(月) 18:49:58|
- 労働問題社説
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